『みすず学苑』
学苑長半田晴久先生が産経新聞に連載(毎週木曜日)している記事を紹介いたします。

vol.10 家庭の教育1 2003年5月1日 産経新聞より

 
記事をテキストでも紹介いたします。

家庭の教育1

家庭内暴力は長年の甘やかしのツケ

 先生の資質の問題を提起してきましたが、学校だけに教育の問題があるわけではありません。学級崩壊などの問題は、しつけなど家庭環境にもその一端があるのです。

 家庭内暴力は、引きこもりなどの“問題児”が起こす。そう思っている人が少なくないでしょう。だが、現実は、ごく普通の子供が些細なことで親に手を上げるケースが、最近は特に増えているのです。

 実は私のもとにも時々、目の周りに青あざをつくった母親が訪れ、「子供に暴行を受けました」と訴えてくることがあります。

 「あのおとなしい女生徒が、ここまでやるのだから余程のことに違いない」。そう思って詳しい話を聞くと、事情はまったく違っていて母親は、「もう少し勉強してはどうか、とちょっと注意しただけで暴力を振るわれた」というのです。

 受験を控えた子供に、「もう少し勉強しなさい」と注意するのは、母親として当然のこと。その当たり前に、いわば逆切れして暴力に訴える。そういう子供が驚くほど増えているのです。

 私の実感では、こうした家庭内暴力はこの6、7年の間に激増しています。実際、被害を嘆く母親らの声もよく聞きます。

 ともあれ、今は、子供に押し付けや、プライバシーに関することを尋ねると、思いがけない逆襲に見舞われかねない時代なのです。

 手厳しく感じられるかもしれませんが、子供の粗野な振る舞いには、親の自業自得という側面も否めないと、思うのです。

 かつて日本全体が貧しかった時代、家々では家族が互いに助け合って生きていました。親たちは、そういう自らの苦労を味わわせたくないと、子供に請われるままに、物を与えてきた。皮肉にも、その甘やかしのツケが出ているのです。

 もちろん、「個」が重視されるようになった価値観の変化というか、社会全体の生き方の変化も作用しています。

 ほとんどの家庭に、テレビやゲーム機を備えた子供部屋があり、そのなかで、子供は携帯電話で友達とやりとりしながら、毎日を過ごしているのです。そんな家庭環境では、親子のコミュニケーションなど望むべくもありません。そこに長年の甘やかしのツケが重なって、極限にまでエゴが肥大しているのが今の高校生なのです。

みすず学苑 半田晴久

産経新聞
2003年5月1日

 

感想

今回も宮本が感想を書きます。K君最近、サークル活動に忙しいようで、しばらく出てこないかもしれません。

 そういえば、僕も良く両親に「勉強しろ!」「勉強しろ!」と言われたよなーっと高校生時代、浪人生時代を思い出します。

 僕は勉強をしているのに、隣の部屋で、親がゴロゴロしてテレビを見ている姿を見ると、本当に腹が立ちました。

 また、「大学出れば、好きなことができる!」「今努力して、後で楽すれば良い!」と、何も理屈のない言葉を聞けば聞くほど、やる気がなくなりました。

 特に浪人時代「勉強しろ!」という言葉ほど、いらだつ言葉はありませんでした。

 ちょっと、半田晴久学苑長の言葉から離れるかも知れませんが、高校2年生ぐらいから、親は子供に何を言っても基本的に「無駄」という意見を、僕は持っています。(僕の友人も同じ意見でした)

 その歳になれば、親の言うことなど、頭では十分にわかっているのです。やる気を出させてくれることを重点に置いて、言動をしてもらいたいです。クドクド言うことは、親のエゴ以外何もないのでは、無いでしょうか。

 少し生意気な終わり方で締めさせて頂きました。宮本m(_ _)m

 
 

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