『みすず学苑』
学苑長半田晴久先生が産経新聞に連載(毎週木曜日)している記事を紹介いたします。

vol.52 直前アドバイスD 2004年2月26日 産経新聞より

 
記事をテキストでも紹介いたします。

直前アドバイスD

集中力持続してケアレスミスを防ぐ

 入試では、一点が合否の分岐点になる怖さがあります。解答不可能な設問ならば、あきらめもつきますが、ケアレスミスは、悔いが残ります。

 「ああ、単純なミスを…」。動揺がその後の試験まで尾を引く場合だってあります。今週は、まさに東大、一橋など前期試験の天王山。本番でのケアレスミスにだけは十分に注意してほしい。そう願ってます。

 ケアレスミス原因の一つは「極度の緊張感によるものが多い」。とくに雰囲気に慣れていない最初の受験時にその傾向がある、と聞きます。過去にも、極度の緊張感から「平常心、平常心」と念じたが、手足が震え、満足に字を書くことさえできなかった、という事例を見聞しています。

 緊張感を取り除く一番の方策は体験。受験に慣れておくことですが、この時期に言っても、間に合いません。

 受験会場で簡単にできる対処法は、試験開始前や休憩を利用し、チョコレートやキャンデーやリンゴジュースなどで、糖分を補給すること。一息入れることで緊張感を和らげる以外に、糖分補給は集中力を高める効果もあります。

 ケアレスミスには、緊張感とは反対に、油断が原因の場合も意外に多いので要注意です。

 このケースは、簡単な問題、過去に解いたことのある問題で起こす失敗です。問題を目にした瞬間、安堵感から気分が緩んでしまい、慎重に答案用紙を点検せずに提出し、後でミスに気づいて慌てる。これもよくある失敗例の一つです。やさしい問題こそ十分な注意が必要で、思い込みで解いていないか、解答欄を間違っていないか。終了ブザーが鳴るまで入念にチェックしなければなりません。

 それを防ぐには、制限時間の十分前に解答を終え、残り十分間は、ミスの発見・見直しに充てることです。

 十分前に解答を終える習慣は、模擬試験などを通して身に付けておく必要があります。私の予備校では、入試直前期に、十分前終了の訓練を徹底的に行っています。

 もう一つ、ケアレスミス防止に役立つ即効性の高いアドバイスは、試験会場では、休憩中に友人と答え合わせや雑談は絶対にしないこと。休憩時間は、参考書を読むなど、活字に触れ、ギリギリまで活字への集中力を強化する。それだけでケアレスミスも減らせます。

みすず学苑 半田晴久

産経新聞
2004年2月26日

 

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